8月30日の日記(その1)

 8月30日のAKB48研究生公演を見てきました。昼公演に参加。一巡最前上手柱内2。前回に引き続き最前です。最前厨です。もう最前でしか見れませーん(梅さんの台風中継風に)。


 研究生公演は初めてで、一応HPでメンバーの名前とか確認していったんですが、実際見ると写真と本物はやっぱり違うというか、名前と顔が一致しないことが多かったです。1曲目から気になったメンバーがいて、HPのメンバー写真を思い出してあれはもしかして石田晴香さんではないかと連番者に聞いたら見事に間違えて宮崎美穂さんでした。しかも石田晴香さんはステージ上にいないと言うじゃないですか。がっかり。でも5曲目の「Faint」で出てきたので安心しました。自己紹介はみんな簡潔で妙なグダグダ感とかがなくさっぱりしたところがよかったです。セットリストはA4thで初体験だったんですが、「BINGO!」が生で聴けたのは本当にうれしかったなあ。


 まだ研究生全員の顔と名前を把握しているわけではないのですが、既にAメンバーである北原里英さんと宮崎美穂さんのパフォーマンスはひとつ抜き出ているなと思いました。そして、北原さんのMCの上手さ、話を膨らませたりメンバーに振ったりの才能は経験だけじゃない天性に近いものを感じました。この二人は歌ってるときの表情が格段に豊かで、伊達にAメンバーと一緒に歌っているわけではないなと思いました。でもほとんどの研究生メンバーはまだ歌とダンスでいっぱいいっぱいらしく、レスを振りまくでもなく、ただ目の前にいるお客をじっと見つめてくるわけです。前回のK公演では最前にもかかわらず数えるほどしかレスらしきものはなかったのですが、今回の研究生公演では目の前に来たメンバーを見ていれば必ず視線を合わせてくるという、まさに爆レス状態で死にそうになりました。というか死にました。爆死です。どの曲か忘れましたが、メンバーがステージの前のほうに出てきて、しかもしゃがんで、自分の顔とメンバーの顔が地平線と平行になり、そしてじっと見つめながら手でハートマークしてくるんですよ。パチンコのCMでラブラブとか言うのがありますけど、あれを想像してほしい。あれを目の前至近距離1メートルフェイストゥフェイスでやられるわけです。どう反応すればいいんねん。こっちもハートマーク作ればよかったんやんか。いやさすがにそれはキモいんちゃうか。というふうに目の前に来るメンバー来るメンバーみんな爆レスなのです。誤爆とか妄想乙とか言わせないこの近さ。でもやはり顔だけじゃなくて他の部分、例えば太ももとかにも目がいっちゃうわけで、制服衣装のときにメンバーの穿いてるソックスが微妙に違うのも気になって、あれは自前なんだろうかとか、普通にスカートの中身が見えたり、ここは天国ですか? いいえ、ケフィアです。


 そんな中ただ一人、爆レスどころかお客の誰一人に対してレスしてる気配のないメンバーがいました。それが石田晴香さんです。彼女はやばい。人間としてやばい。MCで普段の可愛さは世界一だけど、泣くと世界で50番目の可愛さになるとか、なにほざいてんねん。じゃなくて、彼女の歌う姿がやばい。お客さんを見ていないどころか、この世界を見ているのかも定かではなく、果たして彼女の眼はこの世界と別の世界を見ているのではないだろうか。もしくは宇宙を司る真理に気付き、裏に潜む大きな存在に戦いを挑むような、そんな鋭い視線を宙に投げかけていました。それまでみゃおが可愛いなあとかレスすごいなあとか呑気に見てた自分ですが、石田晴香さんが左斜め前で歌っていて、視線を彼女に向けた瞬間、すごい衝撃を走りました。そのときの彼女の視線は心に秘めた夢を掴もうと必死に何かを求めて空気を切り裂き進んでいました。とにかく彼女の視線は力強く、そして純粋に真っ直ぐなのです。石田晴香さんは他のメンバーに比べて身体の線が細く、一見すると幼い感じなのですが、それが逆に何も知らず生まれたばかりの無垢なる少女を彷彿とさせ、神懸り的な雰囲気を漂わせています。彼女は女神なのか。ドラクロワの絵よろしく旗を持って民衆の先頭に立つ姿が浮かびました。特にそれを強く感じたのが、アンコールの最後に歌われた「なんて素敵な世界に生まれたのだろう」のときです。そのときの衣装はパジャマというかネグリジェというかそんな感じの服で、衣装から伸びる手足の細さが一層際立って、そこにあの強く輝く瞳ですから、王蟲の群れに対峙するナウシカの如く、それはもう神々しかったです。もしかして、立川辺りのアパートでルームシェアしているのではないでしょうか。本当に素敵な世界だ!


 AKB48の公演に何回か参加して、初めてこれは推さなければというメンバーに出会えました。終演直後、連番者にいままでの公演でいちばん楽しかったと言ったのはお世辞でもなんでもなく、まさしくそのときの率直な気持ちで、これは自分のヲタライフの新たな第一歩に違いないと直感で悟りました。あのとき見た石田晴香さんの瞳には、アイドルに何かを求め続けた自分がやっと探し当てた光が宿っていました(何かを具体的に表現できませんが)。そういう瞬間は少ないながらも何回か体験したことがありましたが、すべてにおいてその光の前では自分の感情は無意味になり、ただ目の前で起こっていることを身体全体で受け止めるしかできないのです。そしてそのときの身体の記憶が後に感情の波動となって伝播していき、心に響いてくるのだと思います。石田晴香さんに出会えたことは強烈な記憶で残っており、いまだに心を揺さぶり続けています。長々と書きましたが一言でまとめると「石田晴香はやばい!」です(可愛い!とは違うんだな)。アイドルを超えるアイドル(?)になれる可能性が石田晴香さんにはあると信じています。そう信じさせるものが見えた、そんな研究生公演でした。これは、恋なのか!!