RYUTist『ラリリレル』とハコムス『なかよし』

 8月13日に所沢航空記念公園にてハコイリ♡ムスメとRYUTistによるフリーのツーマンライブがあります。どちらもタワレコ傘下のペンギンディスクというレーベルに所属する、アイドルを表現していく上で音楽をとても大切にしているグループです。


 私はこの2グループが大好きです。といっても新潟を拠点とするRYUTistについてはほぼ在宅ですが。ハコムスは今いちばん好きなアイドルグループですし、東京に住んでいるので滅多にRYUTistのライブを見ることはないのですが、RYUTistの曲は大好きでよく聴いています。先頃リリースされたRYUTistのニューアルバム『柳都芸妓』も大名盤で(『サンディー』が特に好き)、最近は毎朝家を出る準備をしながら聴く生活を送っています。


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 私がRYUTistの曲の中でいちばん思い入れがあって好きなのは、ちょっと古いですが『ラリリレル』です。週末に好きな人と会えることを楽しみにしている女の子の心情を歌った、純朴な恋を絵に描いたような曲です。


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ありがとね
ほんとにね
泣きそうだった 楽しくて
またあおね
つぎの日曜日
きっとここで過ごそね

ラリリレル | RYUTist(りゅーてぃすと)| 新潟市古町生まれのアイドルユニット!


 これがアイドルとファンの関係を歌っているように聴こえてくる。優しく語りかけるように歌われる歌は、疲れたときとか落ち込んだときにあと少し頑張れば週末は好きなアイドルに会える、そして向こうも会えることを心待ちにしている、と聴こえてくる。一言目の「ありがとね」からしてやばい。こちらこそありがとうだよと言葉を交わしたこともない彼女達に毎回感謝してしまいます。音源でさえ聴いていて泣きそうになる。それは聴く側の思い込みであり思い上がりでもあり、夢物語であることは百も承知だけど、こういう風に思ってくれる人がステージに立ってくれていれば素晴らしいなという願いが込められているように感じる。しかし何度も書くように、それはこちらの錯覚であって、あくまでこの曲は女の子の恋の歌です。この曲のように、聴く人によっていろいろな捉え方ができる曲が私は好きです。普遍的でどうってことはない歌詞にふと突然魔法がかかることがアイドルソングにはある。ありきたりの歌詞だからこそ、その時々の様々な感情と共振して、ときには深く心に突き刺さり思い入れが生まれる。それは個人の思い入れで、その人にしかわからない曲の聴き方だけれど、だからこそ強さがあると思います。そういうふうにアイドルソングで運命を感じやすいのは、若い人が歌っているからなのか、若いということは単純ということではなく、彼女達だって日々いろいろ考えているだろうし、その上でステージに立っている。そこには何かしら逡巡の末の決意があるはず。一言では捉えきれない様々な思いが心の奥底にありつつも、表現として表に出てくるものはその若い心と身体で濾過されて奇跡的に透きとおった踊りとメロディーというのが本当に美しくて、だからこそアイドルが伸ばした手と私の伸ばした手がパンッとハイタッチするかのごとく、アイドルソングが、この場合は『ラリリレル』がまっすぐと胸に響いてくるのだと思います。


 アイドルとファンの関係を歌った曲はファンの共感を得やすい。私も好きです。しかしたまにそれは違うんだよと思うこともあって、こういうブログを書くには何か裏があるに違いないと勘のいい人は気付くと思いますがその通りで、アイドルについてやアイドルとファンの関係についてを直截的に歌ったアイドルソングを最近何曲か続けて聴いて、伝えたいことはわかるけどそういう表現は無粋だなと思ったからでした。ファン側に寄ってこなくても感動は生まれうると私は信じています。何気ない歌でもアイドルが歌うと物語が生まれるのがアイドルのすごいところで、その瞬間に限りない感謝を感じるから、私はアイドルが好きなのだと思います。


 上で挙げたRYUTistの『ラリリレル』と同じように、私の大好きなハコムスにもいつ何時何回聴いても感動する曲があり、それが大切なときに必ず歌われる『なかよし』、チェキッ娘メンバーの上田愛美ソロ曲のカバーです。いつまでも友情が続くことを願う歌は、あからさまなぐらいにアイドルとファンの関係を投影しやすく、パフォーマンスする度に、今までずっと見てきてよかったなという思いと、これからもずっと見ていきたいなという希望を共に抱きます。特に2番サビの「月と星が並んで浮かんでる」が、太陽でもなく、向き合うのでもなく、月と星が並んでるというところに相手への慈しみがあって私は大好きです。それはただの仲良しグループではないであろうメンバー同士であったり、ファンとの助け合う関係であったり、そこにはもちろんRYUTistとの繋がりもあります。こだまするたくさんの人の気持ちが間奏の大縄跳びでひとつになって、大きく笑顔になるのが本当に素晴らしい。この曲にはハコムスの歴史が詰まっていて、メンバーの入れ替わりが激しいハコムスですが、歌うメンバーが変われば変わるだけ思い出が積み重なって、ますます輝きが増すように感じています。大好き。


 つまりまとめると、そんな大好きなRYUTistとハコムスが一緒に見れる8月13日のライブが楽しみで楽しみで仕方ないということ。夏の野外、全曲最高なライブだと信じています。活動休止前最後の鉄戸美桜さん阿部かれんさんを2017年夏の記憶として永久保存するためにも瞬きすらしない覚悟で望む所存。早く鉄戸さんのショートボブを拝ませてくれ〜🙏🏻




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