ハコイリ♡ムスメ『寄居町ふるさと祭典市』(20151115)

 寄居、それは埼玉の地の果てでした…。いや、秩父のほうが東京から遠いのはわかってますよ。でもさ、池袋から東武東上線に乗ってるだけで行ける場所がこんなに遠いとは思いませんでした。実際は東上線でも1本では行けず森林公園と小川町で乗り換えたけどね。そんな東武東上線の終着駅である寄居でのお祭りにハコムスがお呼ばれしたので、僕も行ってまいりました。


 前日は雨模様、当日も朝起きたときは小雨がぱらついていて、予報では雨のち曇りと言っていても不安しかない空模様です。ハコムスの野外イベントの好天率はすごいといっても、8月宮城での曇天と泥沼を思い出します。天候が回復することを願いながら東武東上線で一路寄居へ。途中、森林公園駅小川町駅で乗り換えます。家から約2時間かかってやっと寄居駅に到着しました。遠かった…。雨は降っていません。



 寄居町ふるさと祭典市は駅から少し離れた道路を封鎖して行われていました。しっかりしたステージもあるしスピーカーもでかい。サンマもありましたよ。



 このイベントで何を楽しみにしていたかというと、新しい秋衣装でのハコムスを野外で見れることをいちばん楽しみにしていました。しかし…。しかしですね、ステージに出てきたのは春のギンガムチェック衣装のハコムスでした。秋衣装じゃないのか…。良いように捉えればライブ開始の朝10時にぴったりの衣装とも言えます。

  1. 真赤な自転車
  2. ロマンスは偶然のしわざ
  3. 微笑みと春のワンピース


 やっぱり野外最高。太陽は出ていなくても照明じゃない光に包まれたハコムスの皆さんはカルチャーズ劇場のステージとは違った輝きを放っていました。撮影可能だったので、ほぼずっとカメラのファインダーを覗いていましたが、みんないい表情をしています。久しぶりに聴いた『微笑みと春のワンピース』、ほんと大好き。春の記憶が蘇る間も無く今のハコムスの笑顔に心が満たされます。





 1回目と2回目のライブの合間には擬似上棟式でハコムスのお菓子配り。高いところから楽しそうにお菓子をばらまきます。高みから民衆を見つめるかのように、内山珠希さんなどは高貴さが溢れ出ていて、さてはマリーアントワネットの生まれ変わりでしょうか。パンがなければお菓子っていうやつです。




 上棟式も終わり、2回目のライブまでは時間があったので出店でお昼ご飯を食べたりしてたのですが、ハコムスも同じように会場をうろうろしていて和やかな雰囲気でした。そうこうしているうちに太陽が出てきて、青空が広がってきました。さすがハコムス。いつだって天気を味方につけます。


 2回目のライブは去年の秋冬衣装でした。新しい花柄ワンピじゃなくて残念。でも去年のチェックワンピも大好きなのでこれもまた良しです。結局ハコムスの衣装はどれも好きなので、何を着ても最高という身も蓋も無い感想になってしまいます。

  1. さよならのプリエール
  2. 深呼吸して
  3. はんぶん不思議
  4. なかよし


 秋の空気の中で聴く『さよならのプリエール』が、本当に寄居まで来て良かったと思えるほど素晴らしかったです。歌と踊りと表情で静かな祈りの世界を描いていました。そう、表情。ハコムスの女優としての素晴らしさがその表情によく表れていました。望遠レンズを付けたカメラのファインダーを通してハコムスの皆さんを見ていると、それはつまりファインダーの視野いっぱいにハコムスメンバーの顔が写るわけで、そうやってハコムスの誰かとファインダー越しに1対1で向き合うと感覚がとんでもなく研ぎ澄まされてきます。双眼鏡で見ているのと同じ感じです。もう世界に僕ら2人しかいないといって差し支えない。そうやって視覚がどんどん先鋭化していくと同時に耳から『さよならのプリエール』の歌が聴こえてくるわけで、それはまるで曲の世界の中を2人だけで彷徨っているように錯覚してきます。フランス語で祈りという意味に表れているように、『さよならのプリエール』では皆が祈りを捧げていて、その伏せた瞳に閉じ込められた光は、触れただけでこちらの心も静謐な空気で満たしていきます。 イントロの小松もかさんで既に世界が出来上がって、小松さんに限らず全員が『さよならのプリエール』を演じていました。間奏では鉄戸美桜さんと阿部かれんさんのバレエがフィーチャーされたダンスがあるのですが、流麗なストリングスに重なるように舞う2人がとても美しかった。









 最後に会場の全員でニンニンジャーを踊って寄居町ふるさと祭典市は終了。駅に向かう帰り道で見上げた空が真っ青な秋空で、僕の心も晴れ渡ります。そんなこんなで駅で切符を買ったりしてたら、ハコムスの皆さんも駅に到着。あらま。僕らは秩父線ですがハコムスは東上線です。僕らが秩父線のホームに降りると、向かい側の東上線ホームにはハコムスとハコムスのファンがたくさんいて、まるで貸切列車のようです。本数少ないですからね。


 先にハコムスの乗る東上線が到着して、ハコムスは車内のどこにいるかなーと目を凝らしていると、窓越しに阿部かれんさんや神岡実希さん(おそらく)が手を振ってくれました。単純にうれしいし、優しいハコムスの皆さんに感謝です。そして電車が出発するときになったら阿部ちゃんがこちらに思いっきり手を振ってくれて、低くなった太陽に照らされたホームに立つ僕らも手を振り返します。これ完全にやばいやつ。ライブよりも手を振りあったことのほうが記憶に残るやつです。別れ際のこういう出来事に僕は本当に弱い。ますますハコムスを好きになっちゃうじゃないですか。ハコムスの乗る電車が出発して、僕らしかいなくなった夕暮れのホームで幸福に包まれたまま、いつまでも佇んでいたい気分でした。



 僕らは秩父線で熊谷に向かいました。この後もハコムスの皆さんは渋谷でライブとのことで、それは本当にお疲れ様ですという他ありません。


 とっても楽しい寄居遠征でした。思い起こせばちょうど1年前にハコムスのバスツアーがありました。マザー牧場で草原を駆け下りてくるハコムス。あんな楽しい旅行ってないなと思えるぐらい楽しかった。あのときと同じような秋の太陽の下、今年も笑顔のハコムスを見れて本当に幸せです。みんないい笑顔だった。これからもたくさんの笑顔を見たいね。ありがとう!!