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ハコイリ♡ムスメ『THE LIVE SPECIAL 秋の陣』@新宿BLAZE(20151010)

 本当は対バンは回避の方針なのだけれど、去年の秋冬衣装で去年の秋冬曲を歌うのならばと、10月定期公演後は新曲セットリストで古い曲を今後聴ける機会も限られてくるだろうしね、ということで行ってまいりました。当日券で入場したらハコムスがチラシ配りをしていて突然のことに言葉を失ってしまって挙動不審に。申し訳ない。

  1. レモネードキッス
  2. なぜ?
  3. 真赤な自転車
  4. Be My Diamond!
  5. Snow celebration


 懐かしい曲を混ぜつつ、夏から冬への架け橋となるようなセットリストでした。横一列に並んで羽ばたくようなハコムスを久しぶりに見れて、再び秋のハコムスの世界を気ままに散策できたので本当に行ってよかった。


 ハコムスの皆さんは去年の秋冬衣装であるチェックのワンピース。残念ながら阿部かれんさんはお休みでしたが、6人で季節の移ろいを細やかに描いていました。5曲の中でも、特に『なぜ?』と『Be My Diamond!』を聴けたことがとてもうれしい。この2曲は、僕にとってハコムスの秋冬を代表する曲で、それを季節が巡って再び聴けることに幸せを感じます。しかも、当然というか、去年よりもひと回りもふた回りも成長したハコムスがステージにいて、彼女達が見せてくれる世界もまた一段と深く心に響いてくるものでした。その中でも静かな曲における小松もかさんが素晴らしく、表情に限らず佇まい全体で雰囲気を作り上げていて、繊細な水彩画のような淡くとも印象に強く残る美しさがありました。表情というと我妻桃実さん(ぽにょ)もいつものようにドラマチックなぽにょをステージで見せてくれて、ぽにょを見ているとハッとすることばかりです。身体的にも成長したぽにょには去年の衣装はもう小さめらしく、大きくダンスするとはち切れそうなぽにょぽにょ感が好きよ。


 しかし、素晴らしいライブであるにもかかわらず、去年の秋冬衣装で歌い踊るハコムスを見ると寂しさを覚えてしまいました。どうしても門前亜里さんを思い出してしまい、秋の夕暮れよりも切ない寂寥感に見舞われます。歌う曲も、このパートは門前さんだったなとかいろいろ思い出してしまい、寂しさが募るばかり。今年の夏のハコムスは新しいハコムスとして、何も欠けたところのないグループとして自分は認識していましたが、去年の秋冬衣装はノスタルジーを想起するスイッチとしてはあまりにも季節に共鳴しすぎでした。『Be My Diamond!』でステージの6人の姿に重なるように、優雅に踊る門前さんの幻影が浮かび、歌っているメンバーにちょっと申し訳ないなという気分になりつつもその幻の優しさが僕を包んでくれて、日々の些事を忘れさせてくれたことに感謝です。もしかしたら、これは僕の錯覚というだけでなく、新しいハコムスにも門前さんの心はしっかり受け継がれているということなのかな。だとしたらとてもうれしいことです。


 久しぶりの秋冬ハコムスは再び僕に素晴らしい世界を見せてくれました。穏やかで、心に静かな幸せを届けてくれる、夏とは一転してハコに戻ったハコムスです。彼女達の舞いが作り出す空気の揺れが網膜に届くとき、秋の憂いが静かに心の汚れを流してくれます。対バン苦手だけど行ってよかった。10月17日の定期公演からはまったく新しいセットリストとなるけど、街ゆく空気の変化に敏感なハコムスの世界観はそのままに、これからも美しい情景を見せてくれたらなと思います。懐かしい衣装に懐かしい曲、久しぶりのしっとりしたハコムスをありがとうございました。今年の秋も楽しみにしております。