ハコイリ♡ムスメ『新星堂inアキバアカデミアサマー2015』(20150812)

 夏の夕方、暑さをまだ内に秘めた空気の粒子が、彼女達の周囲を穏やかな流れとなって舞い上がり、焦げきった秋葉原を優しく包み込みました。野外のハコムスは最高です。『避暑地の森の天使たち』で歌いながら蝶と出合い頭ごっつんこした神岡実希さんの、驚いてちょっと掠れた歌声に麻布の肌触りを感じて、ステージを眺めていた自分にも涼が届きました。白くたなびく衣装に、都会の喧騒で汚れた心が漂白されます。


 この日の2日前に赤坂BLITZでもハコムスを観たんですよ。仕事を抜け出して、出番の直前に会場に入って後ろのほうから観ました。久しぶりに後方で観たせいもあるのか、ハコムスが前方の客とだけ盛り上がっているように感じて、かなりな疎外感を受けました。ハコムス現場で初めて虚ろな気持ちになったわ…。自分もほぼいつも前方にいて気付かなかっただけかもしれないけど、もしかしたら会場全体に癒やしと安らぎを届けているのではなく、まだまだ一部のお客さんにしか届いていないのではないかと、そんな疑念がちょっとだけ生まれたのは本当。


 そんなことがありましたが、秋葉原の野外ステージ、この日も後方で観ていたのですが、赤坂のときとは違い全体を盛り上げようとする気持ちを感じました。野外の開放感がそうさせたのかもしれません。内山珠希さんの"Love Peace World"な歌声が遠くまで響きます。ハコムスの鼓動が夏を加速させ、僕の視線は輝く笑顔を追い続けます。最高だった。ハコムスがいる場所こそが天国にいちばん近い場所。大好き。


 ライブ当日の8月12日は菅沼もにかちゃんの誕生日でもあり、ライブ中にも祝われていて、その甘い可愛さが一際目立っていました。もにかちゃんおめでとう。もにかちゃんの砂糖菓子のような歌声大好きですよ。


 何度でも書くけど、青空の下のハコムスは最高です。陽の光の中、皆きらめいています。彼女達を観ていると、崇高な気持ちにさえなってくる。感謝しかない。熱いんだけど清涼な、ハコムスらしいライブでした。