新年初ハコムス&初ホワイトラビット

 あけましておめでとうございます。年末年始は実家に帰省。帰った直後こそ実家はホッとできるなと思ったが、毎度のことで何も無い実家にすぐに退屈を感じてしまい、2日には東京に戻ってきた。地元に親しい友人もいないし、家族と過ごすしかない時間が親孝行と思いつつも苦しい。世間との接点がテレビと新聞しかない実家と今の自分との乖離が甚だしく、敢えて何もわからない親を演じているのではと疑ってしまったほど。後は老いていくだけという本当に閉塞感しかないことに、実家に戻るのはどうかと言われても絶対無理だと思った次第。私が結婚すればこの閉塞感も打破出来るのか。無理だろ。


 という感じで親を大切にしなきゃなと思いつつも、生まれた地には帰りたくないなと夕焼け眩しい高崎線で東京に戻り、その翌日、ハコイリ♡ムスメの新年初ライブに行ってきた。ハコムス単独ではなく対バンということでちょっと迷いましたがね。対バンのハコムスを書くときは毎回迷ってると書いてるが、迷ったときはだいたい行ってるし、迷わなかったときは書いてないし行ってません。


 今回ハコムスが出演したのはSiAM&POPTUNeの主催ライブ。SiAM&POPTUNeは夏に秋葉原の野外ステージでハコムスと同じ対バンに出たときに見た以来。全力パフォーマンスのまっとうなアイドルをやっていて、宮下一紗さんが岸本ゆめのさんにそっくりという点のみで興味がある。宮下さんはパフォーマンスもグループいちの元気よさで、全体的にきしもんと双子ではないかと疑いたくなるほどのそっくりさ。


 ハコムスはさんみゅ〜の次の出番ということで、同じような毛色のグループとしては経歴には歴然とした差があり、この日もさんみゅ〜さんさすがだなと思わせるライブだったので、その良い流れにうまく乗りたいなと願いながらライブスタート。

  1. ホワイトラビットからのメッセージ
  2. さよならのプリエール
  3. ロマンスは偶然のしわざ
  4. 約束のポニーテール


 やっとホワイトラビットの季節がやって来ました。うれしい。門前亜里さんがいなくなってもこの季節が訪れてくれることが単純にうれしい。去年の門前さんセンターから、今年は1番は菅沼もにかさんセンター、2番は鉄戸美桜さん阿部かれんさんの2人で歌うようになっていた。歌声は代わってもホワイトラビットの冬の空気は変わらない。菅沼さんの歌を聴きながら、門前さんはもっと不安定でドキドキさせる歌だったなとか、というか菅沼さん歌上手くなったなとか思った。しかし、それ以外は門前さんをそこまで想起することもなく、2016年のホワイトラビットは新しいホワイトラビットだった。まったく別物。あれはあれ、これはこれ。そして新しいホワイトラビットももちろん素晴らしい。門前さんのホワイトラビットは記憶の中でいつまでも響き続けるし、新しいホワイトラビットは新しいものとして降り積もったばかりの雪原とメッセージを届けてくれる。それはとても良いこと。


 最後の曲は先月初披露したばかりの『約束のポニーテール』。サビの振付も可愛いし、曲を構成するすべての要素が可愛さで満ちている。この曲には寒い季節に夏の曲を歌って夏を思い出すのとは違う夏への憧憬がある。色づいて落ちた葉がところどころに浮かぶ冬の公園の池、低い太陽が水面をきらめかせる瞬間に夏を見つけようと目を細めて見るような、遠く微かな夏に耳を澄ますような時間。歌声が替わる度にきらめきの角度も変わり、今はまだのポニーテールに想いを馳せながらステージを見る幸福。


 クリスマスや年末の騒々しさは終わり、澄んだ空気で会場を穏やかに包んで、これからが冬の本番だよと静かに告げるようなライブがとてもハコムスらしく、良かった。感謝。


 このSiAM&POPTUNe主催ライブの目玉であった生バンドでのコラボは、ぽにょと小松もかさんが盛り上がる曲に参加して、ハコムスでは見せることのないダイナミックなダンスを披露。ハコムスではお淑やかにやっているけれど、それも仕事だからであって、リクエストがあれば激しく歌って踊れるよという余裕がかっこいい。


 生バンドでの『Snow celebration』はアコースティックバージョンで、落ち着いた雰囲気にハモりが綺麗だったし、ハコムス全員での『微笑みと春のワンピース』は、バンドでしか出せない曲の感じがいつもと違って新鮮で良かった。落ちサビの阿部ちゃんが高音に負けずに歌いきったところで密かにガッツポーズ。阿部ちゃんも歌が上手くなった。バンドでのハコムス曲が最高だったので、もっと他の曲もバンドで聴きたい。希望としては矢野フェス大好き人間なので、アイドリング!!!の後継として矢野フェスに出てほしい。というか矢野フェスは今年こそ開催してください。


 だいたい対バンは目当てのグループとその前後しか見ないことが多いが、今回は珍しく最初から最後まで全部見た。SiAM&POPTUNe主催のライブなのだけど、シャムのライブが思ったよりも少なくて、主催なのだからもっと歌ってもいいのにと思ってしまった。もっと宮下さんを見たかったのが本音。


 最近はリリイベなどの貧弱な音の環境でハコムスを見る機会が多かったが、O-EASTという音響のちゃんとしたライブハウスでハコムスの曲を聴けたことが良かった。大きな音は説得力が違う。また、大きなステージで見る『さよならのプリエール』は荘厳さが3割増しだったし、鉄戸さんと阿部ちゃんのバレエもカルチャーズ劇場よりも背中から生える見えない羽が大きく開いていたように思う。しかしまだステージの大きさに負けていたように感じた。じゃあどうしたらハコムスが大きな会場に飲み込まれずにパフォーマンス出来るかといったら私にはわからないし、ステージにかける覚悟というかそういう精神論的なものになってしまいそうで、何も言えない。でも願いとしては2016年のうちにカルチャーズ劇場を満杯にして劇場を卒業してほしい。アイドルは何年もやるものではないし、それぐらいの成長速度がなければダメだと思ってる。ハコムスは初見でガツッと心を掴んでいくタイプのグループではないから一気にファンを増やすのは難しいけど、その和やかな雰囲気を保ちつつ大きくなってくれたらなと思う。


 なんだか最後は今後のハコムスの展望と願いみたいになってしまったけど、2016年もハコムスの皆さんには感謝しまくりの年になりそうなので、今年もよろしくお願いします🙏






このぽにょ、最強に可愛くないですか??