『流れ星が消えないうちに』

 薄幸な役をやらせたらピカイチな女優であるところの波瑠さんが(朝ドラは見てません…)恋人を失って玄関でしか眠れなくなった女性として主演を演じる映画に、これまた薄幸な役が似合う門前亜里さんが出演しているとのことで観てきました。


 武蔵野三鷹を舞台にしたご当地映画で、そのご当地アピールっぷりにはちょっと苦笑でしたが、門前さん補正があるにしても僕はこの映画好きです。


 『ぼんとリンちゃん』以来のスクリーンでの門前さんが本当に良かった。映画のキーとなるひとつにプラネタリウムがあるのですが、その大切な場面に門前さんがいるということが単純にうれしい。僕も星が大好きですし。めっちゃグッとくるシーンがあって、その門前さんを観るためにもう一度映画館行ってもいいかなと思うぐらい。本当に門前さんのシーンが良かった。


 そう思えるのもこの映画が好きだからで、恋人を失った女性が主人公の物語、とこうまとめると暗いしみったれた映画だなと一般的には思われそうですが、いつだって後ろ向きな人生の僕なので、過去に囚われている波瑠さんにどうしても心情的に寄り添いたくなるし、それでも生きてゆこうとするところに自分もがんばんなきゃなと思わされるわけです。この映画は最終的に何を祈るかというところに収束するのですが、僕もスクリーンに向かって祈っていました。


 あと波瑠さんがすごい綺麗に撮れてます。波瑠さんを見てると鼻梁の綺麗な女性が自分は好きなんだなということを思い知らされます。


 この日は三鷹で贅沢貧乏『みんなよるがこわい』を観て(一人暮らしの女性が夜寝るときのお話)、そして武蔵野三鷹で撮影された映画(ほとんどが夜のシーン)を観て、どちらも三鷹と夜をテーマしたお話で、こういう偶然な繋がりはとても好き。