ITOH COMPANYプレゼンツ『サヨナラサイキックオーケストラ』@シアター風姿花伝(20151107)

世界の終わりは、いつも夏。
舞台|サヨナラサイキックオーケストラ


 夏、屋上、世界の終わり。最後の瞬間を共にする人がいない寂しい人達が暑い屋上に集まり、世界の終わりに立ち会う。現実は深まる秋の中、過ぎ去った夏を思い出すようにいっぱい笑えて優しくなれて、でもやっぱり切なくて、遠い夏の空を見上げるようにステージを見つめます。物語の終わり方が曖昧で、どうとでも解釈できる余白に世界が終わってもどこにでも行けるような可能性を感じました。開演前と終演後に安藤裕子が歌う『ワールズエンドスーパーノヴァ』が流れてきて、それは僕の青春なので10代の頃を思い出しますが、あの頃の夏と今の夏はもちろん違くて、同じ夏は2度と無いこと、この日見た夏もずっと記憶に残るだろうと、帰り道『ワールズエンドスーパーノヴァ』を口ずさみながら思った次第です。