『わが星』@三鷹市芸術文化センター星のホール(20150522)

 すごかった。すごかったすごかったすごかった。あー、地球に生まれてよかった。


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 僕は去年『わたしの星』を観て感動して、そこで『わが星』という作品があることを知りました。今回の『わが星』は再再演で、人によっては『わが星』を観て、その後『わたしの星』を観て、そこに『わが星』の面影を見つける、おそらくそういう人が大多数だと思います。しかし僕は違って、『わたしの星』の後に『わが星』を観たので、『わが星』を観ながら、あっ!! ここ『わたしの星』みたい!! と逆の感慨深さがありました。どんな経緯であっても、この『わが星』を観れたこと、その事実がとても重要で、素晴らしい観劇体験でした。


 台詞がビートに乗って、星の軌道がリズムを生む。喋っていてもリズミカルに、自転公転一点の迷いもなく、人と星が動いていく。台詞がラップになり、ラップが音になり、音が台詞となって、重なる言葉が夜空から、団地から、夕ご飯の匂いと共に響いてくる。人の一生と、星の一生と、私の一瞬が、一体となって夜空を駆け上がっていきます。いくつもの時を駆け巡らされて、時間の果て、宇宙の果てまで巡り巡って、観終わって残るのは星のようにキラキラした安心感のようなもので、即ち「あー、地球に生まれてよかった。」なのです。


 10代だった頃、33年周期で大流星雨をもたらすと言われたしし座流星群を見ようと一晩中起きて夜の空を眺めていたことがあります。数えきれないほどの流星、時たまに大きく光る火球に、ただただ単純にすごいと思った。それと同じような、ただただ圧倒される経験でした。
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