『物置のピアノ』@川崎市市民ミュージアム(20141012)

 ブログの文章も写真も大好きで、いつか動いているところを見たいと思っていた芳根京子さんの主演映画。川崎まで行って観てきました。天気も穏やかで、会場の川崎市市民ミュージアムの外では映画の舞台となった福島県桑折町のりんごなどか売られていたりしてのどかです。
 映画自体は、鮮やかな季節の中で紡がれる素晴らしい成長物語でした。芳根京子さんの純情な主人公が素晴らしかったです。本人もピアノが大好きで、劇中でも実際の演奏シーンが使われていて、その張り詰めた空気に息を飲みました。あと浴衣姿可愛かった…。
 上映後のトークショー。小動物みたいな芳根さん可愛い!! そして、福島出身のプロデューサーが震災を経て映画を作るに至った気持ちを熱く語っているのを聞いて、映画以上にグッときてしまいました…。トークショーではいろいろ制作話を聞けたのがよかったです。原作者は福島県桑折町出身でその桑折町を舞台に震災前に書かれたシナリオ。それを元に映画を作ろうとしたところで震災。脚本を大幅に書き換え、田舎が舞台の青春映画が、主人公と福島が共に未来に立ち向かう映画となったのが悲しい奇跡。震災を経ても移ろいでいく季節を丁寧に切り取り、その中で悩み成長していく主人公を真正面から描いていました。最後のシーン、『リトルダンサー』を思い出してしまったよ。芳根京子さん、今はまだどういう女優になれるか探している状態とのこと。次も良い作品に巡り合えるといいですね。