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2012年元旦深夜の話

 今年の元旦深夜に映画「砂時計」が放映されていて、たまたま見始めた僕は眠りたい欲求よりも物語に引き込まれ最後まで見てしまいました。単純に夏帆さんが出ていたから見始めたのですが、寝なきゃという気持ちと見続けたい気持ちと深夜の朦朧とした感情の揺れが重なって、何故か泣いてしまいました。夜明け近い空気の中で虚脱感はあるのに、今から眠るには心が波立ちすぎていることもあり、なんとか気を静めて床に就いたのを記憶しています。
 そのときの気持ちはとても懐かしい感じで、当時はなんだったのか思い出せなかったんですが、つい最近まさにこの感情はあのときと同じだと思い至ったので今ここに書いています。それは中学生の頃、初めて自分のお金でヤングアダルト(今で言うライトノベルです)を買ったときのことです。結末まで辿り着かないと寝られない気分で夜更かしして読んだあの夜。あのときの物語への没入具合、たぶん夜中という時間が起こさせた浮遊感が僕を物語の中へ飛び立たせ、なんとも心地よい気持ちになったのを覚えています。そのときと同じ感情に十数年を経て再び出会えたのでした。びっくりです。あれは思春期だからこその感情の高ぶりだと思っていたので、まさか30過ぎて再度経験できるとは。生きてみるもんですね。