赤松隆一郎「Hello」【PV】


 走る。前を見て走る。横など見ない。ひたすら前へ前へ走る。それは祈りのようなものだ。相川結が出ていると友人が教えてくれた赤松隆一郎の新曲「Hello」のPVを見ました。映像の中で、相川さんが夜の街をずっと走っていました。最後まで止まらない。その姿を静かにカメラは捉えます。走る横顔がとても美しいなと思いました。後ろになびく髪の毛、まっすぐに伸びた背筋、リズムよく前へ繰り出される足が、夜の街から一歩ずつ朝へ近付いていきます。海岸に佇む少女目指して、その少女は誰なのか。走る彼女に引っ張られるように僕も画面から目が離せられない。夜が明け、砂浜に飛び出した彼女を見て、ハッと息を止めていたことに気付きます。それまでの疾走感が嘘のような穏やかさ。歌と映像が共鳴して、見終わった後に心地良い疲労感が訪れます。白い息と朝焼けが眩しい。走っているだけなのに、歌と共にそれがストーリーとなって響いてきます。素晴らしいPVですね。大好きです。