僕がももいろクローバーを好きな理由

momoclo
　初めてももクロちゃんを見たときの印象はあまりよいものではなかったです。可愛いけどあまり上手とはいえないライブ、MCではわけわからない流れのシュールな寸劇。でもまったく引っかからなかったわけじゃなく、また見てみようかなと思うぐらいの感想を抱きました。そんな感じで何回かももクロちゃんを見て、転機となったのは川崎アゼリアでのスターダストオーディションのイベントでした。そこでのももクロちゃんライブで歌われたのが「未来へススメ！」。これが素晴らしかった。明るくて希望に溢れてて、その力強い歌詞を青春ど真ん中の10代の女の子が歌っているところにグッと心掴まれました。こんなかっこいいライブをもっと見たい。もっと彼女達を知りたい。当時、いろんなアイドルや歌手のライブに通ってて、ひとつの現場に縛られることなく、いわゆる推しがいないあやふやな状況だった自分に、ガツンと一撃を与えてくれたのがももクロちゃんでした。程なくして「ももいろパンチ」のリリースが決まり、全国のヤマダ電機を巡るツアーが始まりました。全部は無理だったけど、出来る限りイベントには行きました。その頃はレスもらうとか認知とか全然興味なくて、後ろのほうで(といっても2列目3列目が最後列なんですが)ももクロちゃんが歌って踊っているのを見ている、ただそれだけで満足でした。とまあ、別に懐古目的で書いてるわけじゃないので端折ると、その後に有安が加入して「未来へススメ！」と「行くぜっ！怪盗少女」をリリースしてMJがあって、と今に繋がってきます。なんだかんだあってもずっと楽しかった。それはももクロちゃんの底抜けの明るさのおかげだと思います。逆境も何もかも幸せのベクトルに向けるももクロちゃんの真っ直ぐな輝きにはどんな人でも笑顔にする突き抜けたパワーがあります。まさしく光の矢です。その中でもいちばん力強くて頼もしくて、どんな期待もそれ以上に応えてくれるのが夏菜子ちゃんです。いつも前のめりで熱くて、なんだって真正面でがっしりと受け止める夏菜子ちゃんのリーダーっぷりにはいつも惚れ惚れします。決める場面ではバシッと決めて、でも普段はガサツで少しも女の子らしくない、喋らなければ超絶美少女の夏菜子ちゃん。どんなときでも笑顔で明るい夏菜子ちゃんは、MCではよく噛んでおっちょこちょいだけど、そこをサポートするのはサブリーダーのあかりん。家電売り場には場違い過ぎる美少女が風変わりな衣装で踊っているんだから、そりゃ誰もが目を惹かれます。繰り出されるローボイスのラップと時折見せる異常なハイテンションの間でゆらゆら揺れるあかりんには過敏な儚さが感じられて、そこには一種近寄り難い境界があるのも事実です。だけどももクロちゃんではグループを後ろから支える存在であり、イベントではいつの間にかMCを担当する成長ぶり。いろいろなあかりんがいて、その翻弄する様に引き寄せられます。そんなあかりんがももクロの精神的支柱なら、パフォーマンスの柱はもちろんあーりんです。いつもは愛らしい正統派アイドルでありながら、ステージが大きくなればなるほど鋭く繊細に怖いくらいのパフォーマンスを見せてくれます。何かに取り憑かれたとかじゃなく血がそうさせてるのです。生まれ持ったアイドルの血が彼女を奮い立たせて大舞台で輝かせてるのだと思います。そんなステージ上とは逆な普段のお茶目なあーりんもとても素敵です。あーりんがナチュラルボーンアイドルなら、対照的に作られた妹キャラであるのがしおりんです。家ではお姉さんでも、ももクロちゃんでは妹。そして今ではえび中という妹が出てきて、自分の立ち位置に悩んでいるらしく最近はずっと冴えません。僕はしおりんの機転の早さが好きです。どんなハプニングが起きてもそれをチャンスに変えてみんなを笑顔にする能力にいつも驚かされます。そして何よりも「気分はSuperGirl」のイントロのしおりんが僕は大好きです。細長い手足をくねくねと動かして楽しそうに踊るしおりんは見ている僕の心までステップ踏ませます。その可愛らしいしおりんの横で同じ振付なのに明らかに異常な踊りをしているのがれにちゃんです。僕はももクロちゃんはれにちゃんありきのグループだと思ってます。いろいろメンバーの入れ替えがあったけど、れにちゃんがいるからこそももクロちゃんなんだという思いが僕にはあります。ちょっとすっとぼけてて狂ったようなダンスを踊るけど、とても優しい歌声のれにちゃん。いつもハズレクジを引いてももクロちゃんに笑いを届けてくれるれにちゃんの優しさに僕はホッとします。ももクロちゃんの誕生からいたれにちゃんから、最後はいちばん新しく加入したメンバーの有安です。正直に言ってずっと好きじゃなかったです。握手でも何も言葉が出ないときが多々ありました。でも今では好きです。ライブで見せるプロ根性。たまにその高いプライドをはぎ取って一瞬ちらつかせる無邪気さ。背は小さいけど、パフォーマンスは大きくたくさんの人に届けたいという向上心はももクロ一だと思います。握手で有安から話題振ってくるの嫌いじゃないですから。
　6人が6人すべて素敵で、それが集まってももいろクローバーとなっています。そのももいろクローバーの真骨頂がライブです。こちらの軟弱な感情を彼女達は全力のライブで吹き飛ばします。ギラつく夏菜子ちゃんの視線に叩きつけるあかりんラップ、しおりんとあーりんが華麗に舞えば、有安は絶唱するし、れにちゃんは会場を包み込むように歌います。これ以上最高なことはないです。疲れを知らぬように連続で歌い続けるももクロちゃんに心が突き動かされます。会場を隅から隅まで見渡す夏菜子ちゃんの表情は、ホントに怖いもの知らずでなんだって倒せる勢いです。握手やチェキもいいけど、僕はももクロちゃんのライブが大好きです。何よりもライブです。だからこれからも、ももクロちゃんにはライブでファンを魅了していってもらいたいです。その先に紅白があるはずです。川崎アゼリアで「未来へススメ！」を聴いたときの感情が今でも甦ります。そのときから真っ直ぐ突き進んでいる光の矢が、これからもいつまでも真っ直ぐ突き進んでいくことを願っています。