ももいろクローバー初主演映画「シロメ」(ネタバレあり)

 ももいろクローバーの初主演映画「シロメ」。しかし苦手なホラー映画ということで敬遠してたのですが、それでも1回は見ておかなければと思ったので、池袋シアターグリーンで見てきました。映画の体裁としては、嘘のテレビの特番で廃墟に行くももクロちゃんを映画撮影とは知らせずに撮影するフェイクドキュメンタリーという、なんだかわけわからない錯綜した構造をしています。なので、ももクロちゃんはテレビ用として始めから撮られてるとわかってるわけです。オープニングであかりんがシロメという都市伝説を知っていましたが、これは映画の台本ではなく特番用の台本なのだと思います。特番用のシナリオに沿って撮影しているのを、さらにメタ視点で映画撮影することにどんな意味があるのか僕にはわかりませんでした。それともあかりんの最後のシーンが関係あるのでしょうか。特番の撮影が終わり、最終的に都市伝説が完全に仕込まれたものだとわかったももクロちゃんが素に返ったところで、さらにもうひと捻りされたあかりんに恐怖するという構図は、まさしく今回のハイライトでした。アイドルのホラー映画としては面白かったです。みんなで歌い出すシーンとか、夏菜子ちゃんのリーダーっぷりとか、怖い状況に立ち向かうアイドルを存分に見られます。そんなアイドルのアイドルらしさが垣間見れる状況にうまく持って行くストーリーの作り方にはさすがと感心しました。映画中に数曲歌うのですが、特に暗闇の中で「未来へススメ!」を歌ったときは、その状況で歌われるべくして歌われた曲という感じでグッときました。まあ、そういうホラーの構造も面白いですが、今回なんでわざわざブログで映画の感想を書こうと思ったかというと、ブログのネタにしなければ元が取れないという確固とした事実は置いといて、映画のメインテーマについて思うところがあったからです。この映画の中でももクロちゃんはシロメという都市伝説上の存在に会うため廃墟を探索します。そしてそのシロメに願い事を叶えてもらおうとするのですが、その願い事が「紅白に出たい」。映画中でも何回も紅白に出たいと言ってて、だんだん聞くのがつらくなってきます。そうまでして出たいものなのか。いや、いいと思います。メンバーが個人的にどう思い入れがあるかわからないけど、ももクロちゃんのグループとしての目標がそれならば僕も応援します。たぶん以前はあんまり深い意味もなく紅白出たいと言ってたに違いなくて、ここまで連呼して後戻りできない雰囲気にするのはどーだかなーと心配だったりもするわけで、ちょっと本筋外れちゃいましたね。これを見ていちばん感じたことは、頼みこむ相手を間違えてないかということです。まず紅白に出たい気持ちをいちばん強く訴えるべきはファンに対してのはずです。そう僕は思ってます。ももクロちゃんを見てくれる人に気持ちが伝わって、それが巡り巡って人気となって紅白に出る。そうあるべきだし、そうなってほしいと僕は思います。そこをですよ。神様だかシロメ様だか、わけわかんない存在にお願いするなんて、ファンの立場がないじゃないですか。僕達は何者なんだろうか。非常に上から目線ですみませんが、もっとファンを信頼してください。ここで支え合いの精神です。まさしく\俺らが支える夏菜子!/ですよ。何様のつもりだよ。夏菜子ちゃんに支えられてるのは俺たちのはずじゃなかったのか。そんなことはともかくとして、ぶっちゃけ神頼みするところを見せられると、紅白って叶わない夢なんじゃないかと悲しくなっちゃうんですよ。僕は本気でももクロちゃんに紅白出てもらいたいと思ってるので、映画のネタとして扱われるのがすごく悔しいです。神頼みの映画作るくらいなら、CD売ったりライブしたりするほうが紅白に近づくんじゃないだろうかと思うんですが、そこが一筋縄では行かない星屑クオリティなんでしょうね。なんか、映画見てこういう考えをしちゃうのは違うのかな。ファンを大切にとか言う前に本人達が楽しくやってくれてるほうが僕は好きだし。我が物顔でファンが出しゃばるのも気持ち悪いし。僕としてはそういう相互依存の部分を無言の信頼関係で築けていけたらいいなと思ってるけど、人それぞれ考え方はあるんだろうし。なんだろうな。つーか、ここに書いたことはももクロちゃんあんまり関係ないというか、ももクロちゃんにはどうしようもない部分ですね。たかが映画とか考えられなくてすみません…。